隠れ下肢静脈瘤は、足の静脈内で血液が逆流して発生するもので、症状は比較的軽く、目に見える血管の隆起はありません。
下肢静脈瘤は、足の静脈内の血液が心臓に戻ることができず、逆流することで発生します。
下肢静脈には、皮膚の下を流れる表在静脈、筋肉の膜や強い組織で包まれて深いところを流れている深部静脈、 表在静脈と深部静脈をつなぐ穿通枝があります。
隠れ下肢静脈瘤の原因は下肢静脈瘤と同じですが、比較的症状は軽く、目に見える血管の隆起はありません。
隠れ下肢静脈瘤のように皮膚の上に静脈が見えなくても、放置しておくと血管が浮き出てくる下肢静脈瘤へと進行します。
そのため、血管が浮き出ていなくても足のしびれや痛みがある場合は、隠れ下肢静脈瘤が疑われます。
隠れ下肢静脈瘤は、静脈内の弁の異常によって引き起こされます。
静脈内の弁が心臓に戻る血液の逆流を防ぐバルブの役割をしますが、
様々な理由で弁の機能が低下すると、血液が逆流し続け、血管と弁にさらに負担がかかってしまうという悪循環に陥ります。
血管と弁の機能を低下させる要因には、遺伝、加齢、性別、妊娠、職業、運動不足、二次性静脈瘤などがあります。
穿通枝内の弁異常
血液の逆流が続くと、血管と弁への負担が増加
隠れ下肢静脈瘤の発生
下肢静脈瘤は、血管が浮き出る下肢静脈瘤だけではありません。
下肢静脈瘤の一般的な症状の一つに、皮膚から血管が浮き出る(隆起)症状があり、下肢静脈瘤といえば常に皮膚の表面に血管が浮き出るものだと思いがちです。
しかし、下肢静脈瘤の患者様を見てみると、血管が浮き出ているケースより隠れ下肢静脈瘤のケースがはるかに多く見られます。
そのため、目に見える浮き出た静脈がなくても、足のむくみや痛み、しびれがある場合は、隠れ下肢静脈瘤の可能性を考慮する必要があります。
下肢静脈瘤患者の約70%が、隠れ下肢静脈瘤です。
しかし、血管が浮き出た下肢静脈瘤とは異なり、目に見える症状がないため、早期発見が困難です。
下肢静脈瘤は、早期治療が重要な疾患で、進行性の疾患であるため、放置すると症状が徐々に悪化します。
目に見えないからといって放置せず、足の痛みが繰り返し起こる場合は、下肢静脈瘤を疑ってみる必要があります。
隠れ下肢静脈瘤は、より慎重な検査が必要です。目に見える症状がないからといって、適当な検査はできません。
患者様の不快感の原因を特定するには、血管系の状況を詳細に調べる必要があります。
延世ソン血管外科クリニックでは、主治医が直接隠れ下肢静脈瘤の精密検査を行っており、大学病院レベルの先端超音波機器で足の血管の状態を細かく検査しています。症状から予測される血管だけでなく、周囲の細静脈まで十分な時間をかけて丁寧に検査します。
患者様の状態と症状の原因を丁寧にご説明し、それに応じた効果的な治療計画を立てます。
根本的な下肢静脈瘤治療で、再発の心配のない快適な日常生活を過ごしていただけます。
延世ソン血管外科クリニックは、下肢静脈瘤の患者様の完治を最優先に考えており、患部の血管だけでなく、周囲の細静脈まで丁寧に検査・治療を行うため、再発率を大幅に下げています。質の高い治療を通じて、足のむくみやしびれ、痛みから解放された快適な日常生活を取り戻していただけるようお手伝いいたします。
| 分類 | 初期 | 中期 | 後期 |
|---|---|---|---|
| 特徴 | 薄紫色のクモの巣状静脈、1mm未満の目立つ細静脈、皮膚色の変化 | 血管が浮きではじめる | 1mm以上血管が膨らんで浮き出る、屈曲し曲がりくねる、色素沈着、血栓が形成 |
| 症状 | だるい、疲れやすい、むくむ | 午後になると悪化する足のしびれ、むくみ、睡眠中のこむら返り、冷え、足裏のほてり | かゆみや足のむずむず感、多様で複雑な症状、既存症状の悪化、皮膚潰瘍 |
| 治療方法 | 薬物療法、ストッキングを用いた硬化注射療法 | 水平血管内塞栓術(ベナシールを使用したグルー治療)、ウォータートンネルレーザー、マイルド高周波、クラリベイン | 水平血管内塞栓術(ベナシールを使用したグルー治療)、ウォータートンネルレーザー、マイルド高周波、クラリベイン |
* 症状は、病気の進行度に応じて初期段階から後期段階までの症状が混合して多様に現れます。
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